突然始まった芸能人生。悔し泣きしながらも這い上がってきた
ー 綱さんの芸能人生は、「ジュノンスーパーボーイコンテスト」から始まったんですよね。応募のきっかけは何だったのですか?
小さい頃からお世話になっていた、母の友人が応募してくれたことがきっかけですね。
ー 他薦だったんですね。その頃、ご自身は芸能界に興味があったのでしょうか。
絶対に手の届かない場所だと思っていたので、芸能界に入るなんて考えたこともなかったです。
憧れていたし興味はあったけれど、現実味はない、みたいな。遠い存在でしたね。
ー そうだったんですね…! 出場された時は、どのような気持ちでしたか?
正直、最初はふわふわした気持ちだったんですよ。
友達も見てるし、まぁ恥ずかしくない順位くらいまでは頑張りたいなって、それくらいの感覚で。
ー では、グランプリが獲れるとは…。
まったく思ってなかったです。 びっくりですよね。
ー 綱さんは敗者復活からのグランプリとのことですが、一度落選した時はどのような気持ちでしたか?
そもそもが、いいところまで残れるとは思っていなかったのに、TOP15まで来た頃には、もう頑張りたい気持ちがすごく出てきていたので、落ちた時めっちゃショックで。トイレで結果を見て、泣きましたね。
でも、その時落ちた5人の中から1人だけ敗者復活で本選に上がれるって聞いて、何がなんでも這い上がってやるって気持ちに切り替えてましたね。
ー 悔し涙、ですね。普段から悔しくて泣くことはよくあるんでしょうか?
結構ありますね。
父親に怒られるたびに、言い返せない自分が悔しくて泣いたりとか。
よく悔し泣きするタイプだと思います。
ー 敗者復活で勝ち上がれると思っていましたか?
それが、そうでもなくて。
その5人の中に、知名度の高い参加者がいて、正直その方に勝てるとは思えなくて…。
だから、勝ち上がれた時は、めちゃめちゃ嬉しかったですね。
ただ、敗者復活で勝ち上がった時も、さすがにグランプリは100%ないな。と思っていましたね。
なんせ、敗者復活からグランプリに選ばれたっていう前例がなかったんですよ。
だから、グランプリを獲れた時は驚きましたね。
ー そんな中でのグランプリ、おめでとうございます! グランプリを獲った後は 20社 からスカウトが来たとのことでしたが、その時の気持ちはいかがでしたか?
まだまだ信じられなくて、気持ちがふわっとしてましたね。
もちろんグランプリ獲れたことはすっごく嬉しくて、泣いちゃって、友達とわーってやったりとかして。
あの時本当に嬉しかったけど、そんな中 20社 からお声掛けいただいて、頭は真っ白でしたね。
「俺、芸能界に入れるの?」みたいな。
芸能人になるっていう実感はなかったですね。
記憶を飛ばすほど緊張していた現場。今は、どんな役にも前向きに取り組んでいます
ー その後、見事役者デビュー。撮影現場はいかがでしたか?
グランプリを獲った時よりも、頭真っ白でした。
事務所に所属してから、すぐに演技レッスンに入って、でも最初は何もわからないことが多くて。
で、気づいたら俳優になってましたね。(笑)
あと、実は最初の頃の作品って、緊張し過ぎて、その時の記憶がほぼ無いんですよね。
それぐらい、頑張らないとっていう気持ちが強くて。とにかく無我夢中で頑張っていたと思います。
ー 緊張されてたんですね。その頃特撮映像作品も体験されているかと思いますが、その時のことで覚えていることはありますか?
自分が子供の時に見ていた、スーパー戦隊シリーズの作品に出られるなんて、本当に嬉しかったですね。
あと、安堵した気持ちもあったんです。
同期とか、他のみんなに置いていかれなくて済んだって。
グランプリを獲ってたからこそ、他のジュノンボーイには負けたくないっていう意識があったんですよね。
しかも、ジュノンボーイのグランプリを獲った人は、これまで何年もスーパー戦隊シリーズに出演してきた実績があったので、俺も絶対やらなきゃ!って焦りが、めちゃめちゃありましたね。
ー プレッシャーを感じていたんですね。そういう感情って、表に出やすい方ですか?
落ち込んだりすることはよくありますが、周りにはあんまり出さないです。
でも、怒ってる時は、すごい出ちゃうみたいです(笑)
喜怒哀楽の怒だけは分かりやすいってよく言われます。
怒ってても口に出したりしないタイプなので、何かあったら ムッ と黙っちゃうんですよね。(笑)
ー 意外です(笑)そんなプレッシャーの中、撮影をどのように乗り切りましたか?
撮影中、事務所の先輩である山田裕貴さんの楽屋が近くにあったので、挨拶に行ったんです。
そこで、芝居についていろいろ教えていただく機会があって。
その時は、今だけじゃなく先を見越していろいろ考えて行動した方がいいよって、アドバイスをもらいましたね。
たしかにその時の自分は、目の前の作品のことだけしか考えられなくなってて。
もちろん、その必死さは大切なんですけど、もっと先の未来まで見据えなきゃダメだよって言われて、ハッとしましたね。
ー 先輩からの助言、説得力がありますね。その頃『銀ちゃんが逝く』という朗読劇にも出演されています。ここではどのような出会いがありましたか?
この時の組が本当にみんな優しくて。
僕はキャリアも無いし、若いしって焦ってたんですけど、優しく声をかけてくださって救ってもらえたから、今でもすごく大好きメンバーなんです。
みなさん、当時の僕からしたら考えられない量のセリフを毎日覚えて、魂削ってお芝居やっているのを見て、僕もこうならなきゃなって刺激をもらいましたね。
ー この舞台で役者という仕事に対して意識が変わった部分もあるのでしょうか。
初舞台でもありますし、共演する役者も、凄い方ばかりだったので、僕も役者としてスイッチが入った頃だったのかなと思いますね。
この舞台を含め、成長した1年でした。
ー その後、恋愛リアリティ番組にも出演するなど、出演作の幅が広がったかと思います。忙しかったなという実感はありますか?
忙しかったけど、嬉しいことばかりでしたね。 色々な作品に出演して、現場も増えて。
特に学園ものの作品で、生徒役で出演できた時は嬉しかったですね。
前々から学園ものの作品で、生徒役を演じてみたいっていう想いがあったので。
そういうことも含めて、僕も少しずつ役者として進み始めたかなっていう感覚のとしてもありました。
ー 知名度が上がったことで、周りの反応に変化はありましたか?
『恋とオオカミには騙されない』に出演した時は、友達も観てくれていたので、それがすっごい嬉しかった記憶がありますね。
みんなから「観てるよ」って言われて、本当に?って。
ー 知り合いに作品を観られる恥ずかしさとかはありませんでしたか?
最初は、ちょっと恥ずかしかったですね。
あとは、家族に見られるのが本当に恥ずかしくて。
でも作品の中盤ぐらいからは、「観て!観て!」って感じだったかも。
とにかく、作品を観てもらえることは嬉しいですね!
ー 自分が出ている作品は観られますか?
自分が出ているドラマは、完パケで事前に観ることが多いですね。
映像として観てみると反省点も見えてきますね、毎回。
この表情ちょっと違ったな〜とか。反省ばっかりですね。
最後のライブは、役とかじゃなくて、ただただ 8LOOM の1人でしかない瞬間でした
ー そうやって成長されているんですね。さて、いよいよ綱さんの代表作ともいえる『君の花になる』についてお話を聞いていきたいのですが、綱さんにとってどんな作品ですか?
僕にとっては “エスカレーター” ですかね!
これまでの活動では一歩一歩階段を上がっていくって感覚で。
『君花』では、エスカレーターに乗って一気に駆け上がった感じがしました。
でも、そのエスカレーターに乗れたのは、これまで階段で地道に上がってきた過去があったから。
ただエスカレーターといっても勝手に進んでくれるわけじゃないので、ちゃんと自分で上っていかなきゃいけないですけど。
キャスティングも、僕がこれまで出演した作品を観てくれた人がいるからこそ決定したものだと思うし。
全部が積み重ねだと思うと、感慨深いです。
やっとステップアップできたなって思います。
ー ドラマだけでなく、8LOOMの人気ぶりもすごかったですよね…! 8LOOMのメンバーに対して、ライバル意識みたいなものはありましたか?
8LOOMのメンバーに対してのライバル意識は、1mmもなかったですね。
仲間であり、友達みたいな。
結構みんなそういう感じじゃなくて、俺らで頑張ろうぜ!って感じのノリだったんで。
グループが少しずつ軌道に乗っていって、みんなのボルテージも上がっていって。
最後のライブも、役とかじゃなくて、ただただ 8LOOMの1人でしかない瞬間でした。
ー ラストライブ、素敵でした! ドラマや舞台で役に入る時、何か意識していることはありますか?
自分との共通点を探す作業、ですかね。
今まで自分とまったく違う性格の役を演じたことがないので、そういう役が来た時にどうやって意識するのかはわからないですけど。
人間って表に見せている顔だけじゃなくて、裏の顔とかいろんな顔があるから、どの役も結局どこかで当てはまるところがあると思うんです。 そこを探しながら役作りしています。
ー なるほど。共通点がまったくない役にも挑戦してみたいですか?
やってみたいですね!
僕は明るいとか陽気っていう役のイメージがついていると思うし、自分自身でもどちらかというとそっち寄りだと思うから、今後はもっと違う役にも挑戦してみたいですね。
でも、とにかく役をいただけるだけで感謝しかないので。
どんな役にもポジティブな気持ちしかないです。
ー 綱さんがこれからいろんな役に挑戦する姿、楽しみです! 綱さんはすごく人が好きだという印象があるのですが、昔からそうだったのでしょうか?
いえ、小さい頃は大変な子どもでしたよ〜。
まったく喋らない、おとなしい子でした。
保育園でも、1人で何かをしたり、みんなの前に立ったりするのが苦手で。
写真も嫌いで、写真を撮ろうとすると拒否反応が出てたみたいです。
今も人見知りではあるんですけど、子どもの頃はレベルが違いましたね。(笑)
ー そこからなぜ、今のような明るい綱さんが形成されていったのでしょうか?
中学校でサッカー部に入ったら、メンバーに陽気な人が多かったんです。
そこで、はっちゃけることの楽しさを覚えて、人の笑顔が好きだなと感じたことが大きいですね。
その頃から人の笑顔が好きだな、笑わせてあげたいなって思うようになりましたね。
「綱啓永」としての仕事は苦手。でも、めちゃめちゃ楽しんでます!
ー ここ最近、東京ガールズコレクションへの出演など、「綱啓永」としてのお仕事も増えてきましたよね。役柄としてではなく、自分としてのお仕事に関してどのようなお気持ちですか?
正直、苦手でしたね…。何を喋っていいかわからなくなるんですよ。
なんせ、そもそもが人見知りだから。
役者仲間だけでバラエティに出演とかだったら、めちゃめちゃ喋ると思うけど、そんな状況はなかなか無いと思いますし。
でも、最近、自分として出演する機会が増えてきて、少しずつ慣れてきました。
ドラマとかのプロモーションとしてのバラエティに出演させて頂いた時も、綱啓永としての出演でしたけどめちゃめちゃ楽しかったです!
ー 楽しく活動されているのが、すごく伝わってきます! 今年4月には 1st 写真集『繋がり』も発売されましたが、まず写真集のタイトルがとても素敵ですよね。
そうなんです、すっごくいいタイトルですよね? すっごくいいんですよ!
僕のファンたちって、みんな “ツナ” っていう言葉が好きなんです。
だから、ツナは絶対入れたいなと思ってて、最初に思いついたのが「繋がる」で。
そこからマネージャーさん達と話していて、「繋がり」もいいねってなって…周りにも意見を聞きながら、結局「繋がり」になりました。
ー ツナからの「繋がり」、すごく素敵です。内容も「繋がり」に関係があるものなんでしょうか。
写真集の中身に、芸能界の友達、地元の友達とかも出てるんですよ。
1st 写真集にしては、僕以外が出演しまくってて(笑)
結果、友達との繋がりとか、未来との繋がりとか、いろんな繋がりが詰まった作品になりましたね。
ー 未来への繋がりといえば、現在綱さんは新しい作品にも挑戦されているんですよね。放送中のFODドラマ『ぼさにまる』はどんな作品ですか?
ぼさにまるっていう、人間とコミュニケーションが取れるようになった動物と共同生活をしていく話です。
ぼさっとなるアニマルで、ぼさにまる。かわいいでしょ?
人間同士だけじゃなく、人間とぼさにまるの間でも、価値観や性格が違っていて。
衝突することもあるけど、お互いに触れ合うことで成長していく物語です。
ー『ぼさにまる』で演じられている優磨は、どんな役ですか?
優磨は、ふわふわ大学生ですね。
無機質で冷静沈着な性格。
クールでドライっぽく見えるけど、実は人間臭いところもあるんです。
シェアハウスで一緒に暮らしている大雅とぶつかることもあったり…。
そういう人間味がある部分が面白いですね。
ー そんな優磨とも共通点があるんでしょうか?
僕との共通点は、まさに友達思いなところ、ですかね。
役者の仕事は向いていると思う。だからこそ、向き合っていきたい
ー 今年で25歳になる綱さん。これから挑戦していきたいことを教えてください。プライベートは?
友達と、温泉旅行に行きたい!
ずっと言ってるんですけど、ずっと行けてないんですよ…。
なかなか予定も合わないし、計画する人がメンバーにいないんです。みんな人任せで。(笑)
あと、これもずっと言ってるんですけど、車が欲しい。
でも、最近占いをしてもらったら、今年は買わないほうがいいって言われてショック受けてます。(笑)
もしかしたら今年はお預けかもですが、遅くても来年には買いたいです!
ー 仕事面ではチャレンジしてみたいことはありますか?
以前のように、ドラマのプロモーションも含めてバラエティ番組に出られるように、これからも映像作品にたくさん出演したいです。
あと、めざましテレビでマンスリーエンタメプレゼンターをやらせていただいていたんですけど、すごくみなさん優しくて大好きなんです。
だから、しっかり作品で結果を残して、今度はめざましさんにインタビューされたいですね。
ー これからもいろんな作品で綱さんの姿を見られるのが楽しみです! 綱さんにとって、25歳という年齢はどのような印象ですか?
焦りがありますね…。
僕の仲いい周りの役者は、年下が多いんですよ。
しかも、ネクストブレイクで注目される人たちばかりだから、正直焦ります。
周りなんて気にしない方がいいってわかってるんですけど、どうしても気になっちゃいますね。
ー 綱さん自身、これから先もずっと役者をやっていたいと思われますか?
何十年も続けられている役者さんに憧れます。
僕、今の仕事はすごく向いているなって思うんです。
同じことをずっとするっていうのが苦手なので、作品ごとで出会いばかりだし、新しい現場では新しいことばかりだし。本当にいいことしかないんですよ。
しかも、この仕事をやることで、親が喜んでくれてて。そこが一番かもしれないですね。
親が落ち込む顔は見たくないし、自分的にもこの仕事は続けていきたいなって思います。
ー 役者という仕事を続けていく中で、成長したなっていう部分はありますか?
次の役に入る時、仕事にしっかり向き合えるようになってきた気がします。
余裕は間違いなく出てきたと思います、前よりは。
「前よりは」ですよ? 調子に乗れるほどではないんですよ。
本当に前よりはなんです、ちょっとだけ(笑)
ー 最後に、my HERO を見ている読者、そしてつなマル(綱さんのファン名称)の皆さんにメッセージをお願いします。
いつも応援ありがとうございます。
知らなかったよって人〜、初めまして綱啓永です。名前だけでも覚えてください!
最近僕が黒髪になって、次の作品に向けてだよ〜って言っていたので、なんだろうって思ってくださっている方もいると思います。
実は、『ぼさにまる』とは別に、もう1個出るんですよ。
『ぼさにまる』、そして次の作品もぜひ観ていただきたいです。
みなさんの声援は、確実に力になっています。
いつも言ってるけど、いつも言ってないと忘れられちゃうから。
本当にみんなの力が僕の力になってるんだよってことだけ忘れてほしくなくて。
その分、僕もみなさんにいい刺激を与えていけたらいいなと思ってます。
いつもありがとうございます!つなマル大好き〜!
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* 衣装:tk.TAKEO KIKUCHI
1998年12月24日生まれ。千葉県出身。
2017年、第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞し、18年に俳優デビュー。
EX「騎士竜戦隊リュウソウジャー」やABEMA「恋とオオカミには騙されない」などに出演し話題を集める。最近の主な出演作は、TBS系火曜ドラマ「君の花になる」やCX「ばらかもん」など。 現在はFODドラマ「ぼさにまる」に出演中で、来年は舞台「う蝕」への出演も決定している。
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