取材・文=清藤千秋
写真=ただ(ゆかい)
ヘアメイク=木内香瑠
2023年5月26日発売「my HERO vol.04」より一部引用
【 THE SUPER FRUIT 】my HERO vol.04 ~ 音楽の可能性 ~
白:阿部隼大 紫:鈴木志音 オレンジ:田倉暉久 黄:星野晴海 黄緑:堀内結流 赤:小田惟真
※松本勇輝さんは残念ながらこの日体調不良のため欠席となりました。
全員が個性的で、良い意味で尖っている。『チグハグ』ではそれがちゃんと表現できた。
──メンバーカラーや担当の果物が決まっていて、個性的なスパフルのみなさんのパーソナリティーがとても気になります。YouTubeの動画などを観ていると田倉さんが仕切る場面を多く見かけるので、しっかり者なのかなと思っていたのですが、実際はどうですか?
田倉 確かに、グループの中では進行役的なところを担当することが多いですね。みんな個性的だから、いじるのが楽しいというか(笑)。松本はいじらなくても勝手に面白いから放っておこうとか、ちゃんとした内容を伝えたい時にはこの辺(阿部と星野を指す)に任せようとか、いろいろ考えながらやってます。
阿部 振り方が雑なんですよ!(笑)
田倉 信頼の証しです。
阿部 僕は最年長だし、最初はがんばってこのメンバーをまとめていかないといけないのかな、と思ってたんですけど、すぐに、まとめるのは無理だな、と。
一同 (笑)
阿部 だから僕はもう、後ろから見守ってますね。
堀内 見守る時は見守ってるけど、みんながふざけると隼大(阿部)も交ざるじゃん。それを「またやってるよ」って晴海(星野)が冷めた目で見てるっていう。
──一番しっかりしてるのは星野さんなんですね。
田倉 間違いないです。最後の砦。
鈴木 ハル(星野)がいなくなっちゃったら暴走を止める人がいなくなって、スパフルは終わりです。
──鈴木さんと堀内さんがお調子者なのでは?
堀内 いやいや、僕はちょこちょこふざけて、ツッコむ時はツッコむんですよ! こっち(鈴木)は常時ふざけてます。話聞いてないことも多いよね。
鈴木 そんなことないよ!(笑)
田倉 いや、超手がかかるから。
──末っ子の小田さんはどうでしょう。
星野 マジで生意気ですよ。最近はもう、手に負えなくなってきました。
小田 真面目にやっています!(笑)
田倉 手に負えなくなってから、みんな何もしなくなりました。勝手に伸び伸びと育つんで、大丈夫だと思います。たまに褒めると露骨に調子に乗るところはかわいいです。
小田 うれしくて浮かれちゃうんです。
──みんなバラバラだけど、それがスパフルとして一つになることで、すごい魅力を発揮するんですね。その魅力が、“バズ”にもつながったのでしょうか。率直に、なんでここまでバズることができたんだと思いますか?
堀内 そもそも最初は、ライブに来てくださったファンの方が「推し動画」みたいな感じで動画を上げたところから始まったんだと思います。でも、インフルエンサーの方たちが「この音楽を使ってこういう投稿をしよう」って独特な使い方を始めてくれたのはびっくりしました。そのうちTikTokで『チグハグ』を使えばトレンド、みたいな空気がどんどんできていったので、奇跡に奇跡が重なってここまでの数字になったんだと思います。
田倉 恥ずかしいエピソードを披露した後に、オチっぽく「それでは聴いてください、チグハグ」と音楽が流れるような使い方も、全く想像してなかったので。
鈴木 『チグハグ』の歌詞が良かったし、僕らにとても合っていると思いました。全員が個性的で、良い意味で尖っているので、それがちゃんと表現できた。
──「不揃いでも 凸凹でも 気にしなくていい」という、多様な生き方を肯定するようなポジティブなメッセージがありますね。
田倉 TikTokの音源では一番までなのですが、二番の「男らしく 女らしく そんな偏見いらないのに」という歌詞が良いと取り上げてくださるインフルエンサーの方もいましたね。
阿部 「世界の果てまでイッテQ!」の「イッテQ!ダンス部」の企画で『チグハグ』が使われた時(※)は、本当に感激でした。
堀内 うれしかったよね。子どもの頃からずっと見てた番組だから、まさか自分たちのダンスを踊ってくれるなんて……。
小田 ガチャピンも鈴木福くんも踊ってるよ! って、みんなで本当にびっくりしてました。
インタビュー全編は本誌をご覧ください。
※:2022年10月16日に放送された日本テレビ「世界の果てまでイッテQ! 秋の2時間SP」内の「イッテQ!ダンス部」の企画で番組出演者が『チグハグ』を踊る動画が披露された。
2022年8月31日に『チグハグ』でCDデビューを果たした、7人組ボーイズグループ。グループ名にはメインディッシュや水のように必要不可欠なものでなくても、フルーツのように「あるとうれしい」特別な存在になれるようにという願いと、「新鮮さをいつまでも届ける」という意味が込められている。「それでは聴いてください、チグハグ」というフレーズが2022年TikTok流行語大賞を獲得した。TikTokでの『チグハグ』の再生回数は14億回を突破している(2023年4月時点)。ファンネームは「フルファミ」。