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【King&Prince】5年間の軌跡。長い歴史に幕を閉じ、新体制へ

ライター:IROHA TSUTO

2023年5月22日をもって、5人体制のKing&Princeは幕が閉じた?昨年末に突如発表されたメンバー3人の脱退は、世間を大きく騒がせた。

スター街道を駆け抜けてきたからこそ、経験した成功、挫折、そして強い絆。それら全てを抱え、力に変えながら彼らは新たな道へと旅立つ。結成から8年弱、デビューから5年という長い月日をともに歩んできた彼らの軌跡を、今一度振り返ってみよう。

King&Pinceのメンバー
King&Prince / 引用元:King&Prince Official Twitter

King&Prince結成から8年の道のり。結成と解散、そしてまた集結…ジュニア時代の苦悩と絆

2015年、関西と関東それぞれで活躍するジャニーズJr、「Mr.King」(平野、永瀬、髙橋)と「Mr.Prince」(岸、岩橋、神宮寺)の混合ユニット、「Mr.King vs Mr.Prince」が結成された。名付け親は、ジャニーズ事務所前社長であるジャニー喜多川氏。「王様と王子様の戦い」という意味のもと、二つのグループが互いにライバル意識を持ち、切磋琢磨しながら成長していってほしいという思いが込められた。期間限定で活動を開始した彼らが、のちの「King&Prince」である。

ユニットは期間満了のため数ヶ月で解散。その後2年間は、「Mr.King」と「Prince」に分かれての活動となった。

転機が訪れたのは、2017年8月に行われたコンサート。再び共演した6人は会場からの声援に自信を取り戻し、翌月、ジャニー氏へ「2年前結成されたMr.King vs Mr.Prince、6人でのデビュー」を直談判したのだ。

彼らの実績と強い意思を尊重したジャニー氏は、提案を承諾。ファンも待ち望んだ最高の形で、彼らは夢を掴み取ったのだ。ユニット名は、もうライバルではない、仲間としてともに歩んでいく意味を込めて、「King & Prince」に改名。華々しい彼らの物語が、幕を開けた。

ライブステージで踊るキンプリ
King&Prince / 引用元:King&Prince Official Twitter

CDデビューとメンバーの休止。成功と挫折を味わった1年目

2018年5月23日、彼らは「King&Prince」として念願のCDデビューを果たした。デビュー曲は「シンデレラガール」。歌詞も衣装も、まさに「王様と王子様」。甘いルックスの彼らにぴったりの、王道アイドル路線で世間にお披露目された。

デビューからの彼らの勢いは、止まることを知らなかった。

まず、平野のスター性が評価され、TBSドラマでの主演が決定。彼のルックス、演技力、バラエティ番組で垣間見える天然キャラ、その全てが多くの女性を虜にし、各局から引っ張りだこの存在に。

また、主題歌にシンデレラガールが起用されたことで高い宣伝効果となり、グループとしての知名度も上昇していった。きっかけこそ平野の主演ドラマだったが、同年、他メンバー全員もドラマや映画への出演が発表されるという快挙も達成した。

着実に個人での仕事を獲得し充実した日々を過ごす彼らだったが、11月初旬、早くも障壁に直面することとなる。メンバー岩橋の、体調不良による活動休止だ。

メンバーもファンも彼がまたグループに戻ることを信じ続けたが、その後も復帰することはなく、約2年半後の2021年3月に正式に脱退が発表された。

King&Princeの愛称「キンプリ」も、ファンネーム「ティアラ」も、名付けたのは岩橋。

仲間と勝ち取ったKing&Princeに、一際強い想いを抱いていたことには違いない。

シンデレラガールの衣装で歌う平野紫耀
平野紫耀 / 引用元:King&Prince Official Twitter
岩橋の想いを無駄にしないために、残るメンバーは挫折をも力に変えた。年末には紅白歌合戦への初出場が決定。大活躍の1年の集大成を最高のパフォーマンスで飾った。

激動の1年目が終わり、駆け抜けた3年間

2年目からは路線を変え、King&Princeのクールな一面を示すことで幅広いファン層を獲得していった。

高いダンス力が活きるヒップホップは、海外進出を目指す彼らにとって良い刺激となり、その後の新たな活動スタイルをつくるきっかけにもなったことだろう。

引用元:King&Prince Official YouTube

引用元:King&Prince Official YouTube

また、1年目は平野の活躍が飛び抜けて目立つ印象があったが、2年目以降は他メンバーの個人の仕事も急激に増えていった。

岸は番組MC、神宮寺はコンサート演出、永瀬はラジオパーソナリティー、髙橋は少女漫画家デビューと、それぞれの特性に合わせた役割を担うようになり、グループ全体の強みに繋がった。

勢いは止まることなく、アルバムやCDのリリース、全国ツアー、コロナ化のオンラインコンサート、ウイルス拡大防止の支援活動…生活が一変しエンタメ業界が衰退していく恐れすらあった2020年以降も、King&Princeは挑戦と成長をやめることはなかった。

2021年8月には24時間テレビのパーソナリティーに抜擢。2022年1月には日本テレビにて初の冠番組「King&Princeる。」がレギュラー化。すでに彼らは国民的アイドルとして、世間に周知される存在となっていた。

カメラにピースをするキンプリ
King&Prince / 引用元:King&Prince Official Twitter

突然の脱退発表と新体制。ファンとの絆を再確認した最後の5ヶ月

2022年11月4日、平野、岸、神宮寺のグループ脱退と、ジャニーズ事務所退所が発表された。

2023年5月22日をもって、King&Princeは永瀬と髙橋の2人体制となった。脱退理由は、方向性の違い。

海外に進出したいメンバーの、King&Princeとしての自信の喪失が主な原因となったのだ。さらなる上を目指すからこそメンバー間に生じた相違点。常に最前線で戦ってきたからこその、苦悩があったのかもしれない。

デビューから5年足らずの国民的アイドルの脱退発表には日本中が動揺を隠せなかったが、King&Princeのファン「ティアラ」は、どうにかメンバーに今までの感謝を伝えようと、即座にある活動を始めた。11月9日にリリースされたシングル「ツキヨミ/彩り」のミュージックビデオ1億回再生を突破しようという試みである。

「ジャニーズ初の一億回再生をプレゼントする。」無謀とも思われたこの挑戦は、なんと4ヶ月で達成されたのだ。SNSでは「#キンプリMV1億回おめでとう」というハッシュタグがトレンド入り。それに対しKing&Prince公式Twitterは、「#ティアラMV1億回ありがとう」と回答した。

彼らの築いてきたものが、形として証明された瞬間だった。

引用元:King&Prince Official YouTube

新生King&Princeと4人の仲間は、新たなステージへ

最終的には、袂を分かつこととなった6人。しかし、彼らの軌跡はなかったことにはならない。

王道アイドル路線から始まり、アイドルの様々な顔を見せてくれたKing&Princeは、エンタメ業界に大きな影響を与えたことには相違ないのだ。

ユニット解散、先の見えないデビューへの不安、1人目のメンバー脱退…幾多の挫折を乗り越えてきた彼らには、まだまだ期待する価値がある。

彼らは過去の全てを力に変えながら、それぞれの新たなステージでさらなる輝きを見せてくれることだろう。

「King & Prince CDデビュー5周年記念 生配信」
新生King&Princeのメンバー永瀬廉と高橋海人
king&Prince / 引用元:King&Prince Official Twitter
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